高卒のSEが、有名大学卒のプログラマーを部下にして、バリバリ仕事をしている場面を何度も見ています。
プログラマーやシステムエンジニア(SE)というのは、完全に実力勝負の世界なのです。
学歴は、就職する時の参考にはなるかも知れませんが、入社したらみんな一緒です。
学歴よりも、プログラマーとしての適正や、社会人になってからも勉強する意志があるかどうかのほうが、影響が大きいです。
私は以前に社会人向けのプログラミング講座を担当したことがありました。
講座に集まる受講生は、18歳~30代までと年齢層が幅広く、学歴も高卒から大学卒、専門学校卒、社会人経験者など様々でした。
これだけいろんな人が集まると、学力もかなり差があります。パソコンの経験も様々です。
でも講座は同時に進めなければなりません。
例えば、ある課題を与えた時に、すぐに出来る人と、なかなか出来ない人がいます。
確かに有名大学卒や進学高校出身の人は、プログラミングの習得が速い傾向にありました。
たぶん受験勉強で「勉強するコツ」を掴んでいるからだと思います。論理的に考えるのも上手いです。
そんな人は、同じ課題を与えても、短時間で完成させることができます。いわゆる優秀な人です。
しかし問題は、そこからの時間の使い方です。
余った時間で遊ぶ人と、自分で課題を見つけて勉強する人に分かれます。
もちろん伸びるのは、後者のほうです。
「こんな場合はどうだろう?」、「こう変えるとどうなるのかな?」というふうに、自分で考えて試してみる習慣があるかどうかが大事です。
前者のほうは、講座が退屈になり、最後まで続けられないこともあるので、注意が必要です。
結局は学歴というより、個人の性格や資質の影響が大きいと思います。
これまでに学歴や何か技術を身に付けてこなかった人のほうが、危機感があるため、真剣な人が多いです。
プログラミングを学ぶことで、手に職をつけ、人生やり直すキッカケにしたいという意志の強さが感じられます。
また、学歴の無い人は、自分を優秀だとは思っていないので、努力します。
プログラミングの学習は、コツコツと積み重ねる地道な作業なので、根気強く続けた人が勝つのです。
そもそも講座や研修で、プログラミング技術の全てを教えることはできません。限られた時間で教えられるのは、基礎知識と学び方です。
学び方とは、自分で考えたり、調べたり、工夫することです。
プログラミングの基礎知識と学び方を身に付ければ、あとは独学でも習得できます。
したがってプログラマーやシステムエンジニアに大事なのは、学歴よりも、社会人になってからも勉強を続ける意志を持つことです。