「何時間でプログラミングができるようになりますか?」というようなご質問をいただくことがあります。
そこで今回は、プログラムの習得まで、どれくらいの時間がかかるのか、考えてみたいと思います。
もちろん習得する時間は、個人差があるので、一般的な目安としてお考えください。
英語のヒアリングには、1,000時間必要だと言われています。1,000時間かければ、ほとんどの人が、聞き取れるようになるそうです。
しかし、1,000時間に達する前に、多くの人が挫折します。何事も続けることが一番難しいのです。
プログラミングでは、IDEという統合開発環境を使えば、命令を記憶する必要はありません。
*IDE(integrated development environment)の略
また、英会話のように、瞬時に応答しなければいけないわけでもありません。わからない部分があれば、本で調べる時間は十分にあります。
間違えたら、IDEが教えてくれるし、入力候補も表示してくれます。
そのため、プログラミングの学習時間は 1,000時間よりかなり少なくて済みます。
個人差はありますが、500時間~700時間もあれば、実践的なプログラミングできるようになります。
個人的に使う業務システムなら、100時間~200時間でも十分かもしれません。
例えば、データベースの Accessを使って、VBAでプログラミングするなら、1、2ヶ月集中して勉強すれば、かなり使いこなせるようになります。
仮にプログラミングの学習に 1,000時間必要だとすると、1年間で習得するには、毎日続けた場合は、3時間くらいです。
1,000時間 ÷ 365日 = 2.74時間/日
休む日を考えて、年間260日とすると、4時間くらいのペースになります。
1,000時間 ÷ 260日 =3.85時間/日
半年くらいで習得したいなら、6時間はがんばらないといけません。
1,000時間 ÷ 180日 = 5.56時間/日
逆に1日に1時間しかとれないなら、3年もかかることになります。
1,000時間 ÷ 365日 = 2.74年
3年も待てない人は、1日の時間を増やすだけです。
「できない」とあきらめる前に、1,000時間を目標にしてみましょう。きっと1,000時間もかからないと思います。
どんな分野でも「学習する」とか、「物を作る」というのは、似ているところがあります。1,000時間も頑張れば、光明が見えてきます。
農業では、生計が立てられるようになるまでに、3年~5年かかるといわれています。3年の視野なら、人間は大体のことはできるようになります。
プログラミングの学習は、1,000時間以上の投資効果があります。
1,000時間学習したことが、あなたの今後の人生で、きっと1,000時間以上の価値をもたらします。
次回は、プログラミングの学習を継続するための「1,000時間シート」を紹介します。