プログラミングの作業が進まない時は、「すぐにできる部分から作る」というのも、一つの方法です。
わからない原因というのは様々です。アルゴリズムがわからなかったり、どのクラスや関数を使えばいいのかわからないこともあります。
アルゴリズム(algorithm)とは、コンピューターで計算したり、処理したりする手順のことです。
もちろん本やインターネットで調べたり、周囲の人に聞いてみることも大事です。でも、どんなに考えても、なかなか答えが出てこない時があります。
この時、プログラマーによって、大体2つの考え方に分かれます。
「難しい部分を先に作れば、あとは簡単」
「簡単な部分を先に作り、難しい部分をあとで作る」
どちらでも正しいと思いますが、プログラミング初心者には、後者のほうをおすすめします。
システム開発は、以下のように分けられます。
・難しい部分
・簡単な部分
・難しくはないが手間のかかる部分
難しい部分というのは、時間をかければ解決できるというものではありません。
一瞬の閃きで解決することもあれば、解決方法を思い付くのに、何日もかかることがあります。
例えば、あるシステムを開発するのに、100時間必要だとします。
難しい部分で作業が止まってしまうと、どんどん時間が経過し、110時間必要になったり、120時間になったりします。
難しい部分が解決できたからといって、その他の部分が短時間でできるわけではありません。やはり作業時間は必要です。
人間は、物事がまったく進まないと焦ります。
そんな時は、簡単な部分から作ってみてください。そして次は、難しくはないが手間のかかる部分を作ります。
システム開発では、難しくはないけれど、作るのに手間がかかる部分が結構多いです。画面デザインや、簡単なレポート、動作テスト用のデータ作成などがそうです。
これらの作業は、手を動かせば何とかなる部分だし、いつかは作らなければならない部分です。
難しい部分で作業が止まるくらいなら、すぐにできる部分から作ったほうが、開発が進んでいるという安心感があります。
また、脳は「いつも答えを探している」ものだそうです。
何か問題点があり、解決方法を探そうとしている時は、脳は潜在意識でも答えを探しています。
他の作業をしている時でも、「脳の答え探しは続いている」と考えれば、心理的に余裕ができます。
たとえ休憩中でも、脳の中では作業が進んでいるのです。
だから、開発が進まずに焦ってきたら、あまり考えなくても手を動かすだけで、「すぐにできる部分から作る」ことをおすすめします。
脳と体は密接に関わっているので、手を動かしていると、それが刺激となり、意外と良いアイデアが浮かぶかもしれません。
また簡単な部分が仕上がってくることで、システムのイメージが具体的になり、問題解決の糸口になることもあります。