まず1回目で覚える必要がなくなることで気分が楽になります。そして戻り読みしなくてもよくなり、1冊を読み切るまでの時間が短くなります。時間が短くなるということは最初に読んだことを覚えている割合が高くなります。
1回目のコツは出てくる用語に脳を慣らすつもりで読むことです。理解できない部分は無理に頑張らないでとりあえず目を通し、脳を慣れさせます。まったく初めての言葉は難しく感じますが、何度も見るうちに何となくやさしく思えるものです。
不思議なもので、2回目は1回目で気づかなかったことが見えてきます。1回目に理解していたと思っていた部分でもさらに何か気づきがあるのです。「これはこんな時に使えるのでは?」といった具体的なアイデアが出る段階です。読む時間は1回目の半分くらいになります。
3回目は定着の段階です。何となく意味がつかめる部分はどんどん飛ばして読んでください。読む時間は2回目のさらに半分くらいになります。3回すべて足しても1回目の2倍くらいの時間で済むはずです。
プログラムを読むときも同じで、初めて見るプログラムを1回目で理解しようとするとつらいです。しかし「1回目では10%くらいつかめればいいや」という軽い気持ちで何回もプログラムを追ううちに、理解できる割合が増えていきます。理解できる部分はどんどん飛ばして読むとプログラムの全体像が見えてきます。
そうするとわからなかった部分のプログラムも、脳の中でつながってきます。人により異なりますが、根気よく10回もプログラムを追えばかなり理解できるようになります。10回読むまではあきらめないでください。成功はすぐ近くまできています。
資格試験などの対策には、最初から50回~100回読むつもりなら、大体のものは頭に入ります。本当は10回目くらいでかなり力は付きますが、気持ちはあくまで100回です。そうすると回数が少ないうちはあくまで通過点なのですから、わからなくても気落ちすることなく頑張れます。あとは回数をこなすうちにあなたのすごい脳が達成してくれます。