ビジネスの現場では毎日たくさんの情報が生まれています。例えばコンビニで何か売れた時のことを考えてみましょう。
あるお客さんがガムとジュースを買ったとします。レジで会計をすると、商品ごとに売れた情報が記録されていきます。商品が売れた日付や時間なども記録されます。またお客の性別や年代なども記録されるかもしれません。(コンビニでバイトしたことが無いのでわかりませんが)
つまり商品が1つ売れるたびに情報がどんどん増えていくわけです。実際にはデータベースの「レコード数」が増えています。データベースを使ったことがない人は表計算ソフトのExcelでいうと「行数」が増えていく状態をイメージしてください。
商品が売れた時ばかりではありません。商品を仕入れても在庫データが増えるし、従業員の勤務に関する情報も増えます。あらゆるビジネス活動によって刻々と情報が増えているのです。コンピュータはこのような日々増加する膨大な情報を記録することが得意です。
情報は記録するだけでは役にたちません。記録した情報を元に計算して利用します。商品が売れた情報から売上の集計や、売れ筋がわかります。次の仕入れにつながるデータも得られるでしょう。また従業員の勤務時間から給与の計算ができます。
これらの計算は膨大な情報を元に、同じような計算を繰り返さなければなりません。コンピュータは膨大な計算と、膨大な繰り返しも得意なのです。1万回繰り返すのも簡単です。文句も言わずに、命令させたことを正確に繰り返し行えます。
検索も重要な要素です。膨大な情報から「ある条件を満たすデータ」を抽出するのは大変な作業ですが、コンピュータなら一瞬です。以前に私が業務システムを導入した会社でのことですが、その会社は帳簿で情報を管理していました。何かトラブルが起きると過去数年間のデータを調べなければならず、4、5人の社員で1週間はかかっていたそうです。そこで私が作ったシステムを導入した結果、ボタン一つであっというまに結果が表示できたので、大変喜んでいただきました。
逆に人間は「記録」、「検索」、「計算」、「繰り返し」が苦手です。人間の集中力は長続きしませんし、疲れてくるとミスもします。休憩もとらなければいけません。単純な計算を1万回繰り返せといわれればきっと仕事を辞めるでしょうね。
コンピュータの得意なことと人間の苦手なことが上手い具合に重なります。システムを作る理由は、人間が苦手なことをコンピュータに任せることで人間が楽をできることです。