「プログラミングが世界を動かしている」と言うと、
「本当か?」と思うかも知れません。
でも決して大袈裟な表現ではなくなっているのです。
私達の身の回りを見渡すと、
家電製品の多くには、コンピューターが組み込まれています。
もちろんコンピューターは、プログラムで動いています。
また、会社や家庭、学校にもコンピューターはあるし、
携帯電話やスマートフォンも、プログラムで動いています。
銀行のATMや、コンビニのPOSレジなど、今ではほとんどのものにプログラムが関係しています。
ここまでは何となく、イメージできますよね?
「そう言えばそうだな」と。
しかし、大事なのはここからです。
NHKのスーパープレゼンテーションという番組では、
TEDという様々な分野の専門家による講演会を放送しています。
その中で、MIT(マサチューセッツ工科大学)のKevin Slavin(ケビン・スレイビン)という教授が、「アルゴリズムがどう世界を形作るか」という話をしていました。
アルゴリズムとは、元々は問題を解決する(解く)手順、または計算方法のことです。
ここではコンピューターのプログラムのことを指します。
アルゴリズムで動くということは、つまりプログラムで動くということです。
世界の金融市場の中心であるニューヨークのウォール街には、
なんと2,000名を超える物理学者や数学者が働いているそうです。
現在では金融工学といわれるように、高度な数学によって、金融が動いています。
もはや天才たちの数学の戦いと言えるでしょう。
その多くの天才たちが導き出した、方程式がプログラムに組み込まれ、コンピューターが金融市場を分析し、瞬時に売買を繰り返すわけです。
独自の理論に基づく取引をするプログラム、こっそり取引するプログラム、相手を分析する(手口を見破る)プログラムなど、さまざまです。
実はその割合が驚きなのです。
米国の株式市場の7割の金融取引は、こういったコンピューターの自動判断による売買です。
こうなってくると、お互いのプログラムが相互に影響しあうんですよね。
もちろん各社のプログラムを把握している人はいるはずですが、
市場全体のプログラムを全て把握している人なんていません。
もはやブラックボックス状態です(笑)
だから原因不明の株価急落なんてことも起こるわけです。
コンピューターの世界の勝負(取引)は、マイクロ秒で決まります。
少しでも速い事が、勝ちにつながります。
膨大なお金が動く金融の世界では、勝つと大金が手に入ります。
そのため、数マイクロ秒だけ速度を速くするために、サーバー用に回線に近いビルを買い取ったり、
莫大な大金をかけ、地球の環境を変えてでも、コンピューターのプログラムに最適、有利なようにしています。
既に株式市場では、経済の血液であるお金のほとんどを動かしているのはコンピューターです。
世界の金融は、プログラムによって動いているのです。
さらにハリウッドでも、映画を作る時に、「売れるかどうか?」をプログラムで脚本を分析するビジネスがあるそうです。
コンピューターがヒットしそうに無いと判断すれば、映画化されることがなくなるかもしれません。
今や文化にもプログラムが関係しているわけです。
こうなると、プログラムが世界を動かしているといっても、過言ではありませんよね。
しかし、どんなプログラムも、人間がコツコツとコードを書き、プログラミングしたものです。
あなたはプログラミングで世界を動かしますか?
それとも動かされ続ける立場になりたいですか?
この話が、今まさに、プログラミングの重要性が高まっていることに気付けるキッカケになれば幸いです。
あなたもプログラミングを始めてみませんか?